脂肪は私たちが生きるために必要なエネルギーです。
脂肪を構成する脂肪酸には様々な種類があり、体に与える影響も違います。
主に魚に含まれる脂肪酸、
「EPA(エイコサペンタエン酸)」
「DHA(ドコサヘキサエン酸)」
は、血液サラサラ効果や頭がよくなる脂肪酸として近年注目を浴びています。
市販のサプリメントも増え、手軽に摂取できるようになってきました。
そんなEPA、DHAの詳しい効果、多く含む食材などを紹介していきます。
モテるための健康体【健モテ】な体づくりのため、EPA、DHAの正しい知識を身に付けましょう。
目次
脂肪酸とは
脂肪酸は脂肪の90%を構成する成分です。
炭素、水素、酸素が鎖状に繋がった成分で、これらの繋がり方で脂肪酸の種類や効果が変わります。
脂肪酸は大きく分けると飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分けられます。
さらに不飽和脂肪酸は、一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸に分けられます。
EPAとDHAは多価不飽和脂肪酸の一種です。
EPA、DHAの歴史
EPA、DHAは1960年代に注目されました。
ある研究者たちが、グリーンランドのイヌイットたちとデンマーク人の心筋梗塞の発症確立の比較調査を行いました。すると、イヌイットの発症確率がデンマーク人の10分の1以下であることが判明したのです。
イヌイットはアザラシを、デンマーク人は牛や豚、羊をというように、どちらも同様に高脂肪な食生活をおくっています。にもかかわらずこれほどの差が生まれたのは、イヌイットが主食としているアザラシの肉に要因があると、研究者たちは考えました。
そこで、イヌイットとデンマーク人の血液を調査し、血中の脂肪酸指数を計測しました。すると、イヌイットの血中のEPA、DHAがデンマーク人より高くなっていることが判明しました。
そして、アザラシの主食である魚の脂肪酸、EPAとDHAが血中コレステロールを低下させることが判明したのです。
EPA、DHAの特徴
EPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)は多価不飽和脂肪酸、オメガ3に分類される脂肪酸です。体内で合成することができないため、必須脂肪酸とされます。
常温でも液体で、非常に酸化しやすく、調理用オイルには向いていません。
EPA(エイコサペンタエン酸)
中性脂肪を下げ、肥満を防ぐ効果があります。また、血中の悪玉コレステロール(LDL)を減らし、善玉コレステロール(HDL)を増加させため、血液をサラサラにするという効果があります。
血管の弾力性を保ち、動脈硬化を予防する作用もあるため、血流改善に最も効果的にはたらきます。
血行が良くなり、全身の細胞が活性化するため、運動能力が向上します。
さらに、炎症、アレルギーの抑制、紫外線による肌へのダメージを抑える作用も期待できます。
DHA(ドコサヘキサエン酸)
DHAも血液や血管の改善、中性脂肪の低下の効果が期待できますが、EPAほどではありません。
DHAは脳や視神経に与える効果が最も大きいと言えます。
DHAは脳内、特に記憶や学習能力をつかさどる「海馬」に多く含まれます。
EPAをはじめとする多くの脂肪酸が脳関門という脳内の機関を通過できないのに対し、DHAは脳関門を通過し、栄養を脳内に供給することができます。
その結果DHAは脳の学習能力の向上、視力の低下抑制の効果が高く、アルツハイマー病の予防や子供の知能向上の効果もあります。
EPA、DHAは妊婦さんにおすすめ
EPAとDHAは妊婦さんが摂取することで、へそのおを通じて赤ちゃんにも効果を与えます。
お腹の中の赤ちゃんの成長、特に脳の発達をサポートします。
また、母乳を介して、赤ちゃんに同様の効果をもたらすことも分かっています。
出産後もEPA、DHAを摂取することで、赤ちゃんの成長を促すことができます。
EPA、DHAの摂取量
厚生労働省が発表している、EPAとDHAなどの「オメガ3必須脂肪酸」の摂取量の2目安は、2010年までは年齢にかかわらず1日、1gでした。
しかし、年齢による体の成長、疾病の発生に合わせた量が必要だとして、2015年に改訂されました。下記の表のように、現在は年齢に合わせた摂取量が求められています。
EMP・DHAの1日当たりの摂取量目安
年齢 | 男性 | 女性 | 説明 |
---|---|---|---|
0~5(月) | 0.9g | 0.9g | 乳児 |
6~11(月) | 0.8g | 0.8g | 離乳食を開始した乳児 |
1~2歳 | 0.7g | 0.8g | 離乳食を食べている幼児 |
3~5歳 | 1.3g | 1.1g | 幼児食を食べている子供 |
6~7歳 | 1.4g | 1.3g | |
7~14歳 | 2.1g | 1.8g | 第二次性徴期の子供 |
18~29歳 | 2g | 1.6g | |
50~69歳 | 2.4g | 2g | 認知症の予防が必要 |
特に第二次性徴期は身長などの体の変化にエネルギーが必要であるため、多くの摂取が必要とされます。
また、50代以降は動脈硬化や脳の老化を防ぐためにも、EPA、DHAの積極的な摂取が求められます。
EPA、DHAを多く含む食材
EPA、DHAは魚に多く含まれます。特にDHAはほぼ全ての魚が十分な量を持っています。そのため、EPAの摂取を心掛ければDHAは必要量を摂取できます。
EPA含有ランキング(100gあたりの含有量)
1位 まいわし 1381mg
2位 本まぐろ 1288mg
3位 さば 1214mg
4位 まだい 898mg
5位 ぶり 844mg
まぐろはDHAも豊富に含むため、効率よく両方摂取できます。特にトロは脂が多く高カロリーなイメージですが、逆に中性脂肪を減らす効果が期待できるため、おすすめです。
また、サバの水煮などの魚の缶詰は骨が丸ごと入っているうえ、下ごしらえが済んでいる状態です。楽に栄養を摂取できるため缶詰も活用しましょう。
サプリメントがおすすめ
魚からEPAとDHAを摂取することも大切ですが、毎日必要量を確保するのは大変です。
缶詰なら楽に摂取できますが、献立が偏ってしまうと飽きてしまい、続かなくなってしまうかもしれません。
さらに、生魚は生体濃縮で体内に毒素が蓄積している場合もあります。
妊婦さんは赤ちゃんに影響を与える場合があるため、特に注意が必要です。
そこで、安心、安全、気楽にEPA、DHAを摂取できる、サプリメントがおすすめです。
まとめ
EPAとDHAについて解説しました。
どちらも中性脂肪や血中コレステロールの低下に作用します。
肥満や心筋梗塞の防止に効果的と言えるでしょう。
さらに、それぞれが追加の効果を持ちます。
EPAは血管を若々しく保ち、動脈硬化を予防し、アレルギーや炎症を軽減する効果も期待できます。
DHAは脳細胞を活性化させる効果を持ち、学習能力向上や、アルツハイマー病、視力の低下を予防する効果が期待できます。
両者ともに優れた効果を体にもたらしてくれます。
また、妊婦さんが摂取することで、お腹の赤ちゃんの成長をサポートします。
モテるための健康体【健モテ】な体づくりのため、DHA、EPAで体内改善を目指しましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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