食物繊維が便秘や下痢を改善することは有名ですよね。
現在、食物繊維は六大栄養素に含まれ、生きるために必要な成分の1つとされています。
食物繊維がダイエットにも効果があることを知っていましたか?
食物繊維で得られる効果を解説していきます。
目次
食物繊維とは?
食物繊維は人間の消化機能で消化・吸収することができない物質のことです。
そのため、以前は食べ物のカスとされていました。
しかし、食物繊維の腸内環境(腸内フローラ)を改善する効果が分かり、現在は三大栄養素の炭水化物/たんぱく質/脂肪、五大栄養素のビタミン/ミネラルに並び、六大栄養素に含まれています。
食物繊維が便通を改善するわけ
食物繊維は善玉菌を増やす
食物繊維は体内に入ると、消化されずに腸まで届きます。
腸内では善玉菌と悪玉菌が常に戦っています。善玉菌が増えると悪玉菌が減り、悪玉菌が増えると善玉菌が減ります。
体に良い影響を与えるのはもちろん善玉菌ですが、食物繊維はこの善玉菌のエサとなります。
善玉菌は食物繊維を発酵、分解することで活性化し、増殖するわけです。
食物繊維により善玉菌が増えることで、有害物質を作り出す悪玉菌が減ります。
その結果、腸内フローラが整い、便通が改善されます。
食物繊維は便を増やす
食物繊維は吸水性に優れているため、体内に入ると水分を吸収し、膨らみます。
膨らんだ食物繊維は大腸を刺激し、便を排出する運動「蠕動(ぜんどう)」を活発化させます。
食物繊維が便自体のかさましにもなりますが、この蠕動促進により、さらに排便機能が高まります。
食物繊維で得られる美容効果
食物繊維が便通を改善させるメカニズムは分かりましたね。
このような作用により、食物繊維は美容に効果的です。
どのような効果があるのか紹介していきます。
デトックス効果で美肌に
体の毒素や老廃物といった不要なものを体の外に排出することが「デトックス」です。
デトックスは主に排便、排尿、発汗により行われますが、排便によるデトックスは全体の70%にも及びます。
ほとんどの毒素や老廃物は排便により排出されている、ということですね。
つまり、正常な排便を維持できれば、デトックス効果も高まるということです。
便秘が肌荒れを引き起こすと言われているのは、デトックスがうまくいかず、毒素や老廃物が体をめぐっているからです。
食物繊維で便通を改善すれば、デトックスにより肌荒れのリスクが減ります。
糖質や脂肪の吸収を抑える
食物繊維は体に入ると、消化・吸収されずに排出されます。この時、一部の糖質や脂肪も一緒に体の外に出ます。
つまり、食物繊維は糖質や脂肪を道連れにするのです。
もちろん、全てを道連れにするわけではないので、ある程度の糖質や脂肪が吸収されます。
食物繊維のこの作用により、食事による血糖値の急激な上昇を防ぐことができます。
また、食物繊維は吸着性もあるため、脂肪を吸着して体外に排出する作用もあります。
食物繊維を食前に取り入れることで、糖質、脂肪というダイエットに大敵な2つの栄養の吸収を抑えることで、ダイエットをサポートします。
食べすぎを防ぐ
食物繊維は吸水性に優れています。
そのため、体に入ると水分を吸収して膨らみます。
膨らんだ食物繊維はゆっくり体をいどうするため、長時間満腹感が続きます。
また、食物繊維は少しザラザラしていたりするため、よく噛む必要があります。
噛む運動には満腹中枢を刺激する効果があります。
たくさん噛むとそれだけすぐにお腹一杯になるのです。
長時間続く満腹感、早食いの防止により、食物繊維は食べすぎを防ぎます。
おすすめの食物繊維
チアシード
チアシードは水を吸収することで、水溶性食物繊維の「グルコマンナン」を作り出します。
チアシードの回りにできるゼリー状の物質がグルコマンナンです。
グルコマンナンによる高い満腹感ももちろんですが、チアシードには他にも優れた栄養素が含まれています。
食前に食べることがおすすめな食材です。
納豆
納豆にも食物繊維がたくさん含まれています。
さらに納豆には納豆菌が含まれています。
納豆菌も腸内フローラを改善する善玉菌の1つです。
他にも美容に優れた栄養素がたっぷり含まれている納豆は完全食とまで言われています。
まとめ
食物繊維は便通をよくするだけでなく、ダイエットや美容にも効果的です。
食生活の欧米化が進み、日本人の食物繊維の摂取量は減少気味にあります。
炭水化物だけが食物繊維の摂取源ではありません。
ぜひ、日々の食事にプラスして、食物繊維を取り入れてみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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