ケトン体ダイエットの効果!糖質制限との違いやデメリットは?

糖質制限ダイエットは、炭水化物などの「糖質」の食べる量を制限するダイエット方法として有名ですね。

糖質制限ダイエットの延長、「究極の糖質制限ダイエット」とも呼ばれる、「ケトン体ダイエット」をご存知でしょうか?

ケトン体に関しては、近頃ではメディアでも多く取り上げられています。ある番組ではサッカーの長友選手が「ケトン体体質」になりたいと発言していました。

プロサッカー選手も注目する「ケトン体」とはどのようなものなのでしょうか?
また、ケトン体ダイエットの効果はどれほどなのでしょう?

今回はダイエットのキーとなる、「ケトン体」について解説していきます。

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そもそもケトン体って?

ケトン体は脂肪がエネルギーとなるために分解されたものです。
って言われても分かりづらいですよね。

「たんぱく質」「炭水化物」「脂肪」は生きるために必要な三大栄養素されています。
しかし、そのままでは分子が大きすぎるため、食べるだけではエネルギーにならず、体をつくることもできません。
それぞれ、体内でさらに小さく分解する必要があります。

たんぱく質はアミノ酸に分解され、様々な細胞になり、体を構成します。

炭水化物は消化により糖質と食物繊維に分解されます。
さらに糖質はブドウ糖に分解され、エネルギーとなります。

脂肪もエネルギーにするためには、これらと同じように分解する必要があります。
脂肪が分解されたものがケトン体です。
具体的には、脂肪が分解されることで産まれる、アセトン、アセト酢酸、β-ヒドロキシ酪酸を総称して、ケトン体と呼びます。

 

糖質は脂肪になる

ケトン体について説明する前に、糖質が肥満の原因になる理由を説明しておきます。

糖質は分解されることでブドウ糖になります。
ブドウ糖はインスリンの作用で、血液に乗って体中をめぐります。
そして、主に筋肉や肝臓のエネルギー源となります。

エネルギーとして使いきれなかったブドウ糖は脂肪になって貯蔵されます。過剰な量の糖質を食べ続けると、脂肪がどんどん蓄積されます。

これが糖質が太るとされる原因です。

 

ケトン体ダイエットとは

人間、特に日本人の体は米を主食としているため、エネルギー源を糖質に頼っています。
そのため、エネルギーとなる栄養素はブドウ糖が優先されます。脂肪はブドウ糖が無くなってからようやく分解され、ケトン体になり、エネルギーとして使われます。

これまで、脳の栄養素はブドウ糖のみだと考えられていました。しかし極限までブドウ糖が無くなると、体は別の栄養素をエネルギー源として探します。
それがケトン体なわけです。

ケトン体ダイエットは、ケトン体がエネルギー源として優先されるように、体質を変えることが目的です。

そのため、糖質制限のようにただ漠然と糖質を抜くのではなく、決められたルールの通り糖質を制限していきます。

さらに一定期間、極限まで糖質を抜いたあとは徐々に糖質を摂取していきます。
エネルギー源の優先順位が「脂肪>糖質」となるように調節して、体質が変化するように導きます。

 

糖質制限とケトン体ダイエットの違い

糖質制限とケトン体ダイエットは、どちらも糖質を制限するというダイエット方法なため、よく似ています。
「最終的に痩せる」という目標はどちらも同じですが、その過程が違います。

糖質制限は、糖質の量を制限することでエネルギーをケトン体に変え、脂肪を減少させることが目標です。
糖質制限の過程は
「糖質を制限する→ケトン体がエネルギー源になる→脂肪を減少させる→痩せる」となります。

ケトン体ダイエットは、糖質を極限まで制限します。調味料や飲み物に至るまで、細かく注意をはらうことで、体が使うメインのエネルギーを完全にケトン体に変えます。その後は少しずつ糖質を摂取していきますが、ケトン体が主なエネルギー源であることが変わらないように調整する必要があります。
エネルギー源が常にケトン体であることで、脂肪がたまらず、太りにくい体になれます。
ケトン体ダイエットの過程は
「糖質を極限まで制限する→ケトン体がエネルギー源になる→少しずつ糖質を摂っていく→体のメインのエネルギー源がケトン体になる→脂肪がたまらない体になる→痩せる」となります。

ケトン体ダイエットは複数の過程を踏まえることで、太りにくい体を長期的に維持することができます。

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ケトン体ダイエットの方法

ではケトン体ダイエットの正しい方法を説明します。

ダイエット開始から2週間、1日の糖質の摂取量を制限します。具体的には、全体の摂取カロリーの5%まで抑えます。

成人男性の1日の摂取カロリー目安は2500kcalですので、糖質は125kcalとなります。
女性は2000kcalが目安なので、100kcalですね。

ごはん1杯がだいたい270kcalなので、男性も女性も半分以下しか食べられないということになります。1日でです。
もちろん調味料や飲み物にも糖質が含まれていることがあるため、注意を払うようにしましょう。
この2週間の間は極限まで、糖質に対して神経質になる必要があります。

2週間、糖質を極限まで制限したら、今度は少しづつ糖質の量を増やします。
ただし、急に増やしすぎるとエネルギー源が再び糖質に戻ってしまいます。
全体の摂取カロリーの15~20%を超えないように注意しましょう。

 

ケトン体体質のメリット

体内のエネルギー源がケトン体になっている状態を「ケトン体体質」といいます。
長友選手が目指しているのも、このケトン体体質でした。
一流のプロサッカー選手が目指すほど、ケトン体体質には優れた点があります。

 

痩せやすくなる

これは何度も説明していますね。
ケトン体体質になれば、メインのエネルギー源が脂肪になります。

日々の生活でも脂肪がどんどん消費されます。
健康維持にも繋がり、肥満やメタボとはお別れでしょう。

 

エネルギーの効率が良い

長友選手がケトン体体質を目指していた理由がこれです。

実は糖質よりもケトン体の方が、エネルギーの持久力が高いことが分かっています。

筋肉に貯蔵できるグリコーゲンには限りがあり、だいたい1500kcalほどです。
一方脂肪に貯蔵できるエネルギーは9万kcalとも言われており、グリコーゲンの比ではありません。

爆発的な力を発生させるには筋肉内のグリコーゲンの方が向いていますが、持久力ではケトン体の方が圧倒的に優れているのです。
ケトン体体質になれば、持久力ではケトン体、瞬発力では筋肉内のグリコーゲンというように、エネルギーの使い分けが可能になります。

ケトン体体質は、よりスポーツ向けの体と言えます。

 

ケトン体ダイエットのデメリット

ケトン体ダイエットにはデメリットがあります。
体質によってはケトン体ダイエットが向いていないこともあるため、注意が必要です。

 

ダイエット臭がする

ケトン体の1つ「アセトン」には甘酸っぱい香りがあります。
これはいわゆる「ダイエット臭」と呼ばれるもので、場合によっては臭いが強く出ることもあります。

 

慣れるまで頭がはたらかない

脳はブドウ糖をエネルギー源として活動します。
ブドウ糖が枯渇するとケトン体をエネルギーとしますが、それまでは頭がぼーっとしたり、体がだるくなったりします。

 

糖尿病の場合は注意

腸尿病の方はインスリン注射が必要なため、急激に血糖値が下がることがあります。
ケトン体ダイエットで糖質が減ると、インスリン注射との相乗効果で、体内の糖質が急激に下がってしまいます。

そうなると、血液が酸性になってしまう「ケトアシドーシス」という状態になります。
吐き気や腹痛、脱水症状などを引き起こし、ひどくなると命に関わることもあります。

糖尿病患者はケトン体ダイエットに対して注意を払いましょう。

 

まとめ

ケトン体ダイエットは糖質制限の究極版として、高い効果を発揮します。
その本質は、体質を変化させることで、長期的に痩せやすい体をつくることです。

現代人は肥満やメタボの人が多いです。
まずは糖質制限を始めてみて、興味があればケトン体ダイエットも検討してみましょう。

きっと理想の体に近づけるはずです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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