「分厚い胸板、たくましい腕」
モテる体になるため、健康のため、理由は様々ですが、筋トレと聞いて最初に思い付くのは腕立て伏せではないでしょうか。
腕立て伏せは場所を取らず、家でできるため、気軽にできる筋トレです。しかし、少し方法を変えるだけで、様々な箇所を鍛えられます。
メジャーな筋トレですが、あまり知られていない腕立て伏せのアレンジ方法を解説していきます。
目次
大切なのはフォーム、呼吸、そして鍛える筋肉を意識すること
まずは、より効果的な腕立て伏せを行うため、以下の点に注意しましょう。
腕立て伏せの正しい姿勢(フォーム)
筋トレにおいて、回数よりも大切だと言われているのが、「フォーム」です。
どの筋トレにも言えることですが、フォームが崩れると、筋肉への負荷が落ちるだけでなく、ケガの原因にもなります。
腕立て伏せの正しいフォームは、腰を落とさず全身をまっすぐにした状態で行うことです。
腕立て伏せは腰へ負担をかけやすい筋トレです。きつくなってきて腰が落ちてしまうと、痛めてしまうこともあります。目的の回数をこなすことも大切ですが、体を痛めてしまっては意味がありません。腰が落ちてきたらインターバルを挟み、次のセットを行う方が筋肉への効果が上がります。
また、腕立て伏せなどの筋トレで、体を下げる動作を【ネガティブ動作】と言います。このネガティブ動作を意識してゆっくり行うことで、筋肉を使う範囲が広がります。筋トレ中は体を上げるときに最も力が必要です。そのため、皆さんこのネガティブ動作のことを怠りがちです。しかし少し意識するだけで、筋トレの効果が倍増します。ぜひネガティブ動作を意識してみてください。
腕立て伏せの正しい呼吸
次に大切なのが呼吸に意識することです。
筋トレで、力を入れるとき、呼吸を止めてしまうのはよくあることです。
しかし呼吸に意識すれば、筋肉に酸素が行き渡り、筋トレの効果が飛躍的に上がります。
具体的には、体を下すときに息を吐いて、体を持ち上げるときに吸いましょう。この呼吸方法なら、力も入れやすいです。
鍛えている筋肉への意識で筋トレ効果倍増
そして、さらに大事なのは「自分が今鍛えている筋肉を意識すること」です。
筋トレに夢中にっしまい、筋肉への意識を忘れるだけで負荷が他の筋肉へ分散してしまいます。
「今、ここを鍛えているんだ」そう思いながら、そして筋肉と会話しながら筋トレを行ってみてください。
嘘だと思ってしまいがちですが、少しの意識の変化で筋トレの効果は何倍にも膨れ上がります。
初めのうちは少し触ってみながら筋トレをするのもよいでしょう。
そして少しずつ、筋肉と会話できるようになってみてください。
また、腕立て伏せにおいて回数はあまり重要ではありません。回数を行えばよいと考え、早いスピードでしてしまう人も多いと思います。しかし、早くし過ぎるとフォームが崩れてしまいます。大切なのはあくまで筋肉に負荷を与えることです。自分が「これ以上、上がらない」と思うぐらいこなせばよいのです。ゆっくり行い、回数が少なくても、筋肉が限界に達すればよいのです。
フォームが崩れず、安定できるスピードを自分で見つけてみてください。
これから紹介する腕立て伏せには、回数が書いてあります。しかし、あくまで目安です。参考程度にしてみてください。
また、セット数を重ねるごとに回数が減るのは当たり前です。何回も同じ回数を行えると言うことは、前のセットで、限界まで追い込んでないということです。
何度も言いますが、大切なのは筋肉に負荷を与え、筋組織を破壊することです。
腕立て伏せはアレンジ次第で様々な筋肉に負荷を与えられる
腕立て伏せといえば、自重トレーニング(バーベルなどを使わず、自分の体重で筋肉に負荷を与える筋トレ)の中で、主に大胸筋に効く筋トレとして有名です。
ほとんどの人は大胸筋と二の腕の筋肉【上腕三頭筋筋】を鍛えることを目的として腕立て伏せを行うでしょう。
しかし、腕の幅や着ける位置、または腰の角度など、本当に少しの変化で全身を鍛えることができます。
腕立て伏せは万能の筋トレなのです。
様々な種類のある腕立て伏せですが、その中でもおすすめがあります。
これさえしておけば大胸筋と腕の筋肉の発達は確実です。
鍛えられる部位や負荷の度合いも合わせて紹介していきます。
ノーマルプッシュアップ
負荷★★☆☆☆
鍛えられる部位
メイン→大胸筋、上腕三頭筋
サブ→腹筋、広背筋
一般的な腕立て伏せです。
腕は肩幅より拳1つ分、広げて着きましょう。コブシ1つ分と言っても少し分かりづらいので、肩幅より少し広げて着くように意識すれば大丈夫です。
前後の位置は、肩の真下を意識しましょう。
こうすることで、大胸筋に負荷を与えられます。
また、あごを上げること、肩からつま先までをまっすぐにすることを意識しましょう。
このようにフォームを意識することで、広背筋と腹筋がサブとして鍛えられます。
1 腕を肩幅よりも少し広げて着く。
2 足を伸ばし、つま先立ちになる。
3 あごを上げ、目線は正面に合わせる
4 ひじを曲げ、腕を下ろす。
5 あご、または胸が床につくまで体を下ろす。
6 ゆっくり腕を上げる。
7 ひじは伸ばしきらず、すぐ3に入る。
※3~6までの目安時間は2秒
3~7を1回として繰り返す。
1セット 30回
2セット 25回
3セット 20回
セット間のインターバルは1分
ワイドハンズプッシュアップ
負荷★★★☆☆
鍛えられる部位
メイン→大胸筋
サブ→上腕三頭筋、広背筋、腹筋
ノーマルをほんの少しアレンジした腕立て伏せです。
違いは腕を着く位置を肩からコブシ3つ分ほどに広げるのみ。
これだけで大胸筋への負荷がものすごく上がります。
負荷が強い分フォームが崩れてしまいがちですが、正しいフォームを意識してゆっくり行いましょう。
1 腕を肩よりコブシ3つ分広げて着く。
2 足を伸ばし、つま先立ちになる。
3 あごを上げ、目線は正面に合わせる。
4 ひじを曲げ、腕を下ろす。
5 あご、または胸が床につくまで体を下ろす。
6 ゆっくり腕を伸ばす。
7 ひじは伸ばしきらず、すぐ3に入る。
※3~6までの目安時間は2秒
3~7を1回として繰り返す。
1セット 20回
2セット 15回
3セット 12回
セット間のインターバルは1分
ナローハンズプッシュアップ
負荷★★★★☆
鍛えられる部位
メイン→上腕三頭筋、広背筋
サブ→大胸筋、腹筋
ナローハンズプッシュアップは上腕三頭筋に効果的な腕立て伏せです。腕を着く位置を限りなく狭くすることで、大胸筋への負荷を最小限に抑え、その分、腕の筋肉のみで体を起こせます。
また、バランスをとりながら行うので、体幹も鍛えられます。
1 手を八の字にして、右手の人差し指と親指を左手の人差し指と親指に付ける。(両手で三角形を作るイメージ)
2 その状態で両手を床に着ける。
3 足を少し開いた状態で伸ばし、つま先立ちになる。
4 あごを上げ、目線は正面に合わせる。
5 ひじを曲げ、腕を下ろす。
6 あごが床につくまで体を下ろす。
7 ゆっくり腕を伸ばす。
8 ひじは伸ばしきらず、すぐ4に入る
※4~7までの目安時間は3秒
4~8を1回として繰り返す
1セット 20回
2セット 15回
3セット 10回
セット間のインターバルは1分
デクラインプッシュアップ
負荷★★★★☆
鍛えられる部位
メイン→大胸筋上部、上腕三頭筋
サブ→大胸筋中部・下部、広背筋
デクラインプッシュアップは腕立て伏せの中でも負荷の強いトレーニングです。
足を床よりも高い位置に置き、角度をつけることで、体重が大胸筋にかなりかかります。
しかも、普段ではつきにくい大胸筋の上部を中心に鍛えることができます。
大胸筋上部を鍛えると、胸板の厚みがものすごく増します。
洋服の上からでも目立つ、モテる体になるためにデクラインプッシュアップにチャレンジしてみましょう。
1 足を床よりも高く置くき、腕立て伏せの基本姿勢に入る。この際、足が高ければ、大胸筋上部への負荷も強くなる。できる限り高めの場所に足を置くようにする。
※ソファーやイスなどの安定した場所に足を置く。
2 あごはできるだけ上げる。
3 ひじを曲げ、腕を下ろす。
4 あごや胸当て、または肩が床につくまで体を下ろす。
5 ゆっくり腕を伸ばす。
6 ひじは伸ばしきらず、ずぐ3に入る。
※3~5までの目安時間は3秒
4~6までを1回として繰り返す
1セット 20回
2セット 15回
3セット 10回
クラッププッシュアップ
負荷★★★★☆
鍛えられる部位
メイン→大胸筋、上腕三頭筋、三角筋
サブ→腹筋、広背筋
クラッププッシュアップは少しアクロバティックな要素を組み込んだ腕立て伏せです。
腕立て伏せは通常、手を床に着けたまま行います。
しかし、クラッププッシュアップは体を持ち上げる際に手を床から離し、拍手(クラップ)します。
簡単には体は浮きませんので、押し出す際にかなりの力を込めなくてはなりません。
さらに着地する際に、通常よりも衝撃がある分、負荷が上がります。
慣れるまで、回数をこなすことは難しいですが、負荷の強いトレーニングをしたい場合はおすすめです。
1 腕を肩幅よりも少し広げて着く。
2 足は閉じた方が体幹も鍛えられるが、難しければ少し開いてもよい。
3 あごを上げ、目線は正面に合わせる。
4 ひじを曲げ、体を床すれすれまで下ろす。
5 勢いよく体を押し上げ、浮かす。
6 体が浮いた勢いで、拍手(クラップ)する。
7 胸が床に着かないように着地する。着地と同時にひじを曲げ、ひじでクッションをかけるイメージ。
8 体を下げた勢いで、5に入る。
5~7を1回として繰り返す
1セット 20回
2セット 15回
3セット 10回
ワンハンドプッシュアップ
負荷★★★★★
鍛えられる部位
メイン→腕全体、大胸筋
サブ→腹筋、腹斜筋
ワンハンドプッシュアップはその名の通り、片手で行う腕立て伏せです。
通常、両手で行う腕立て伏せよりもはるかに高負荷です。短時間に効果的に鍛えたい人にはピッタリな筋トレです。
しかし負荷が強い分、フォームが崩れやすく、腰に負担がかかることがあります。
正しいフォームで効率よく、モテる体を目指しましょう。
1 片手を肩より拳1つ分開いた床に着ける。
2 足を開き、つま先立ちになる。
3 あごを上げる
4 ゆっくりひじを曲げ、体を下ろす。
5 この際、腰が下がらないように腕と肩に全身の力を込める
※腰が下がるようなら筋力不足です。無理せず他のプッシュアップを行いましょう。
6 ゆっくり元の位置まで体を持ち上げる。
7 ひじは伸ばしきらず、すぐ4に入る。
※4~6までの目安時間は3~5秒
4~7を1回として繰り返す
逆の手も同じ方法で行う
1セット 10回
2セット 8回
3セット 5回
腕立て伏せにはプッシュアップバーを
全ての腕立て伏せで、プッシュアップバーの使用をおすすめします。
プッシュアップバー腕立て伏せの補助器具です。
使用することで下の画像のように、大胸筋/背筋/上腕三頭筋が床で腕立て伏せを行うより深く沈みます。
可動範囲が広がることで、筋肉が大きく分厚くなります。
詳しくは、こちらの記事をチェックしてください。
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まとめ
数ある腕立て伏せの中でもおすすめのトレーニングを紹介しました。
「これさえ押さえておけば効率的にモテる体に近づける」
そんなおすすめ6選です。
これから筋トレを始める方、すでに始めている方、そんな方々に腕立て伏せの万能の可能性を知っていただければ幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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