納豆は健康食品として、日本で昔から食べられてきました。
日本独自の発酵方法で作られている納豆は、栄養バランスが良く、体を中からきれいにしてくれます。
納豆が健康に良いとは知っていても、具体的にどのような効果があるのか知らない人も多いと思います。
日本の誇りである納豆の秘められた可能性、気になる副作用についても解説していきます。
健康的にモテる体【健モテ】な体づくりを目指して、最強の健康食品、納豆についての知識を身につけましょう。
まずは納豆についての基礎知識を学ぼう
納豆とは
納豆は大豆を「納豆菌」によって発酵させた、発酵食品の一つです。その他の大豆の発酵食品が味噌、醤油、乳製品の発酵食品がヨーグルト、チーズですね。
納豆菌とは
納豆菌はその名の通り、「大豆」を発酵させて「納豆」を作るために必要な菌です。
稲のワラに多く生息しています。納豆を作る際にワラを使うのはこのためです。
後述する、納豆の効果に深く関わっている菌です。
納豆の原産国
納豆は日本で作られました。
正真正銘の「Made in Japan」です。
納豆は日本独自の手法で作られる食品です。スーパー健康食品として、誇りを感じますね。
※中国やミャンマーなど一部のアジア諸国、アフリカなどには納豆のように、大豆を発酵させて作る食品があります。しかし、日本の納豆のような、ねばりけはなく、栄養素も違います。
納豆の歴史
納豆の歴史は古く、平安時代には納豆という言葉が書物から確認されています。
明治時代に研究が行われ、衛生面が確立した後、本格的に製造されました。
戦時中は兵士の貴重な保存食として、戦後は優れた栄養面で日本人を助けました。
その後、冷蔵輸送の技術が整い、流通量が拡大した平成に入り、全国的に見られるようになりました。
納豆の名前の由来
納豆の名前の由来は3つの説があります。
1. 納所でつくられたから
昔はお寺の台所や食料品を保管していた所を「納所(なっしょ)」と呼びました。その納所で作られていたから納豆と呼ばれるようになった、という説です。
2. 壺などに納めたから
納豆は作られた後、保管するため、壺に入れていました。壺に納めるから納豆と呼ばれるようになった、という説です。
3. 神に納めたから
昔、神棚に備えていた大豆が、飾ってあったワラに偶然触れました。そのワラに納豆菌がついていたため、納豆が生まれました。感謝の気持ちを込めて、神にこの納豆を納めたため、納豆と呼ばれるようになった、という説です。
納豆の名前の由来まとめ
納豆の由来は諸説あるため、どれが正解とは断定できません。個人的には1番が濃厚なのですが、3番も面白いですね。
ちなみに「納豆と豆腐の名前が逆なのでは?」という意見もあります。
納めた豆が豆腐、腐った豆が納豆となれば、漢字はしっくりきます。しかし、豆腐の「腐」という字には、腐るという意味以外にも、液体という意味や、柔らかいものという意味があります。豆腐の形状にも十分当てはまる漢字ですね。
ですので、納豆と豆腐の字が入れ替わったという説の真実性は薄いと言えるでしょう。
発酵、腐敗の違い
発酵に良く似た現象に、「腐敗」があります。
字の通り、物が腐ることを腐敗と言います。
発酵と腐敗はどちらも微生物が物質を分解することで起こります。
基本的に、微生物が糖を分解して起こることが発酵、たんぱく質を分解して起こることが腐敗です。
しかし、糖の分解でも、結果的に腐敗臭がすれば腐敗と見なす場合もあります。
同じ微生物による分解であっても、人体に取り込んだ時、良い影響があるものは「発酵」、悪影響があるものは「腐敗」と分ければ問題ないでしょう。
納豆の作り方
伝統的な作り方として、ワラを使った作り方があります。蒸した大豆をワラで包み、40度ほどで保管すると、ワラについた納豆菌が大豆に移動し、発酵させます。だいたい1日で納豆ができあがります。
現在は納豆菌が販売されているため、家庭でも納豆を作ることができます。
納豆の効果
ここまで、納豆についての基礎知識を紹介してきました。
では、ここから納豆を食べることによる体への効果を紹介していきます。
豊富な植物性たんぱく質
大豆は「畑の肉」と呼ばれるほど、たんぱく質が豊富です。
肉にはたんぱく質が豊富ですが、脂質も多く含まれています。
大豆は低脂肪高たんぱくなため、女性うけする「細マッチョ」な体にぴったりの食材です。
納豆は大豆から作られるため、植物性たんぱく質が豊富です。
ナットウキナーゼによる血液さらさら効果
ナットウキナーゼはその名の通り、納豆に含まれる成分です。体内で様々な化学反応を促す、酵素の1つです。
ナットウキナーゼは主に血液中の血栓を分解することで、血液がさらさらになります。血栓によって起こる脳梗塞、心筋梗塞といった病気を予防する効果があると言えます。
納豆菌・ジピコリン酸による抗菌作用
納豆に含まれる、納豆菌、ジピコリン酸にはO157などの大腸菌への抗菌作用があることが分かっています。
ポリアミンによるアンチエイジング
ポリアミンは細胞分裂・増殖に欠かせない成分です。
人間の細胞は、常に古いものから新しいものへ生まれ変わっています。(新陳代謝)
ポリアミンを摂取することで、新陳代謝が活発に行えます。美肌効果や筋肉の増大に効果があります。
また、老化による組織変化の防止の効果もあるため、アンチエイジングに期待できます。
ポリアミンは血管の炎症を抑える効果もあるため、血管の老化である動脈硬化の予防にも効果的です。
大豆にも含まれていますが、納豆菌に多く含まれています。そのため、納豆にはポリアミンが豊富です。
大豆サポニンによる脂肪の減少
大豆に含まれるサポニンには脂肪を減らす作用があります。コレステロール値の改善の効果も見られるため、太りにくい体を目指すため、積極的に摂取したい栄養素です。
納豆は大豆から作られるため、もちろん大豆サポニンが豊富です。
レシチンで脳を活性化
人間が考えたり、体を動かしたりする際に必要な成分がアセチルコリンです。
ストレスや加齢により、アセチルコリンが低下すると集中力が落ち、場合によってはアルツハイマーといった重い病気にかかってしまうこともあります。
納豆に含まれるレシチンは、このアセチルコリンの濃度を高める作用があります。
脳の老化防止や、集中UPといった効果が期待できます。
食物繊維で腸を元気に
腸は人間の免疫力の70%の役割を果たすと言われるほど、健康維持に重要な臓器です。
腸内の善玉菌(乳酸菌、ビフィズス菌)をいかに増やすかで、免疫力が左右されると言っても過言ではないでしょう。
納豆に多く含まれる、食物繊維は善玉菌のエサになります。
納豆を食べることにより、善玉菌の数が増え、悪玉菌の数が減ることで便通改善、免疫力UPに繋がります。
大豆イソフラボンによる抗がん作用
大豆イソフラボンは女性ホルモンである、「エストロゲン」に構造がにている成分です。
がんの予防、抗酸化作用による免疫力の強化に効果があります。
また、エストロゲンが低下すると、乳がんや閉経後の更年期障害、骨粗しょう症など、女性に多い症状が起こりやすくなります。
大豆イソフラボンの摂取により、これらを予防する効果も期待できます。
カルシウムによる骨の強化、精神安定
カルシウムは骨や歯の形成、強化に必要なミネラルです。
カルシウムは血液中にも存在し、神経伝達をスムーズにする役割も果たしています。
ストレス解消やイライラの予防にも非常に大切な成分です。
また、大腸ガン、骨粗しょう症の予防にもカルシウムが重要だと言われています。
納豆にはカルシウムが豊富に含まれます。
骨や歯の強化だけでなく、精神安定や病気の予防にも納豆は効果的です。
ビタミンKによるカルシウムの吸収促進
カルシウムは単体で摂取しても、ほんの数パーセントしか体に吸収されません。吸収を助ける成分と一緒に摂取することで、効率よく体へ吸収されます。
納豆に含まれるビタミンK、ネバネバ成分の一つ「ポリグルタミン酸」はカルシウムの吸収を助ける成分です。
ビタミンB群による若返り効果
ビタミンB群は細胞の新陳代謝を促進する、若返りのビタミンと呼ばれます。美肌効果への効果が大きいビタミンです。
納豆にはビタミンB6、チアミン、パントテン酸、ナイアシン、葉酸といったビタミンB群が豊富です。
納豆のネバネバ成分
納豆のネバネバ成分は「ムチン」と「ポリグルタミン酸」というアミノ酸です。
納豆のうまみは、この2つのアミノ酸によるものです。
ムチン
粘膜の形成を促進し、免疫力を向上させます。鼻水による、抗菌作用も促進します。
ポリグルタミン酸
カルシウムの吸収促進、優れた抗がん作用など、医療面で期待されるほどの効果があります。
完全食と言われる納豆
納豆は「完全食」と言われるほど、栄養素のバランスが良いです。
ビタミンA・Cを補足するため、ネギをトッピングすれば、ほぼ納豆のみで体に必要な栄養素が揃うのではないでしょうか。
納豆に副作用はあるの?
完全食と言われる納豆ですが、最近では副作用の話も聞くようになってきました。
納豆は食品ですので、重大な病気を引き起こすような副作用はありません。
しかし、どの食品にも言えることですが、食べ過ぎは禁物です。栄養の取りすぎにより、体調がくずれることがあります。
納豆は太りやすい?
「納豆は高カロリーなので、食べると太りやすい」という意見をよく聞きます。
納豆のカロリーは100gあたり200kcalです。ご飯は100gでだいたい160~170kcalですので納豆のカロリーは少し高く感じます。
しかし、ご飯はお茶碗一杯140gで230kcalほど、納豆は1パック50gで100kcalです。
1日1パック~2パックの摂取ならカロリーオーバーにはならず、太りやすいこともありません。
納豆を食べると痛風になる?
「納豆にはプリン体が多く含まれているので、食べると痛風になる」との意見もあります。
納豆には100gあたり113mgのプリン体が含まれています。
タラバガニは100gあたり99.6mgですので、意外と多く感じますね。
しかし、これも先ほどと同じように考えましょう。納豆は1パック50gで、プリン体は57mgです。
痛風患者の1日のプリン体摂取の上限は、400gだと言われています。
納豆を1~2パック食べたところでプリン体の過剰摂取にはなりませんよね。
納豆はうまみが多い分、プリン体も豊富ですが、1日1~2パックなら痛風にはなりません。
さらに、植物性たんぱく質には痛風を抑える効果があると言われているので、さらに安心できますね。
サーファーに多い「納豆アレルギー」
納豆を食べた後じんましん、下痢、嘔吐といった、アレルギー反応を起こす人がいます。
これは納豆アレルギーと呼ばれ、サーファーやダイバーなど、海に入ることの多い人によく見られます。
実はこの納豆アレルギーにはクラゲが関係しています。
納豆のネバネバ成分の1つである「ポリガンマグルタミン酸(PGA)」は天然成分であり、通常は健康に害はありません。
このPGAはクラゲの体内にもあり、毒針を作る際にも使用する成分です。つまり、クラゲに刺されると、クラゲ由来のPGAも体内に入ります。
体がPGAを毒とみなし、納豆のPGAに対しても過剰に免疫機能が働き、アレルギー反応を起こすのです。
納豆だけでなく、クラゲそのものであったり、PGAを利用した化粧品にもアレルギー反応が起こることがあります。
海の仕事をしている人は注意しましょう。
まとめ
納豆について紹介してきました。
優れた栄養面で、昔から日本人の健康を支えてきた納豆は「最強の完全食」と言われ、世界からも注目わあびています。
日本発祥のスーパーフードとして、世界中の人たちを健康にしていくことでしょうね。
健康的にモテる体【健モテ】な体づくりを目指して、納豆で体内改善してみませんか?
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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