亜鉛の効果!足りないとどうなるの?多く含む食品や副作用も解説

亜鉛はミネラルの中でも、特に不足しやすい栄養素です。
高齢者はもちろん、若者も食生活の乱れにより亜鉛が不足する場合があります。

亜鉛不足は様々な影響を悪影響を招きます。
場合によっては血管の老化「動脈硬化」を引き起こしてしまうこともあります。

亜鉛がもたらす効果を、多く含む食品も合わせて紹介していきます。

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亜鉛とは?

亜鉛は金属元素の1つで、人体にとってはミネラルの1種です。
ミネラルは「炭水化物」「たんぱく質」「脂肪」「ビタミン」と並び、人間が生きるために必要な5大栄養素とされています。

亜鉛は人の体で合成することができない、必須ミネラル16種に含まれます。
また、厚生労働省が積極的な摂取を勧めている13種類のミネラルにも亜鉛は含まれています。

人体の中では、鉄に次いで量が多い金属で、体重70kgに対して、2.3g含まれていると言われています。

 

亜鉛の効果

亜鉛は、100種類を超える酵素を活性化させる「補酵素」で、酵素の構造形成と活動維持に不可欠です。

亜鉛で得られる主な効果は次の通りです。

 

免疫力UP

亜鉛はビタミンAを体内に留める作用があります。
ビタミンAは粘膜の保護に欠かせない栄養素です。
そのため、喉や鼻の細菌を体に侵入させない作用を高めます。

また、細菌やウィルスから体を守るはたらきをする「白血球」にも亜鉛が含まれています。

亜鉛により、ビタミンAと白血球両方の作用が高まり、免疫力を高めます。

 

抗酸化作用

ビタミンAには、細胞の老化を抑えるはたらき「抗酸化作用」があります。
内蔵の老化が抑えられることで、消化器系が正常に作用します。

また、肌の老化も抑制され、アンチエイジング効果により美肌を維持できます。

脂肪が酸化してしまうことで過酸化脂質が増え、加齢臭の原因になります。
亜鉛の抗酸化作用で、加齢臭も抑えられます。

 

味覚の正常化

味は、舌にある「味蕾(みらい)」という器官で感じています。
この味蕾の細胞内にも亜鉛が存在しています。そのため、亜鉛が不足することで味蕾内の細胞が減ってしまい、機能しなくなります。

結果的に味覚の機能が弱まり、味を感じなくなってしまいます。

亜鉛を摂取することで、味蕾が正常的に作用し、しっかり味を感じることができます。

 

動脈硬化の予防

味覚が異常化してしまうと、味の濃いものばかり食べてしまうようになります。

塩分や糖分が増えることで、血管の老化「動脈硬化」が進んでしまいます。

亜鉛により味覚が正常化すれば、食生活も改善され、動脈硬化を防げます。
また、亜鉛自体にも血管を若く保つ効果があることが分かっています。

 

筋肉の成長

亜鉛にはたんぱく質の代謝をサポートする効果があります。
そのため、筋トレによって傷ついた筋肉の回復をサポートします。

また、子どもの正常な成長にも亜鉛が必要です。
成長期に亜鉛を積極的に摂取することで、新陳代謝が活発化され、よりよい成長を助けます。

 

肌や髪の健康維持

たんぱく質の代謝は、健康な肌や髪の維持にも効果的
です。
亜鉛の摂取により肌の新陳代謝「ターンオーバー」が促進され、美肌を維持できます。

また、亜鉛不足は薄毛を招くとも言われています。

亜鉛によるたんぱく質の代謝は髪の合成を助けます。
薄毛や髪の毛の老化が気になるのなら、亜鉛を摂取するべきです。

 

男性機能の向上

精子中にも亜鉛が含まれています。
亜鉛の摂取により健康的な精子が増え、男性機能が向上します。

 

イライラやうつ病の予防

感情のコントロールや記憶力の維持には、神経伝達物質が正常に作用する必要があります。

神経伝達物質の合成には亜鉛が不可欠です。
そのため、あえを摂取することで、感情がコントロールでき、イライラやうつ病を予防することができます。

 

亜鉛不足で起こる症状

亜鉛が不足することで、上で説明したような効果が得られなくなります。

主な亜鉛の欠乏症は次の通りです。
・爪や皮膚、髪の異常
・免疫力の低下
・味覚の異常
・動脈硬化
・成長障害
・男性機能の低下

 

亜鉛の摂取量目安

成人男性:11mg/1日
成人女性:8mg/1日

 

亜鉛の過剰摂取による副作用

亜鉛は通常の食事から摂取する分には、過剰摂取の心配はありません。
しかし、サプリメントにより定量以上を摂取してしまうと、副作用が起きる可能性があります。

ちなみに、1日の摂取上限量は、男女問わず30mgです。
それ以上の摂取は副作用を招くリスクが増えます。

主な副作用は次の通りです。
・めまい
・吐き気
・消化器系の障害
・銅、鉄の欠乏症による貧血
・免疫力低下
・善玉(HDL)コレステロールの減少

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亜鉛を多く含む食材ランキング

 食材亜鉛含有量
(100gあたり)
1位牡蠣13.2mg
2位ビーフジャーキー8.8mg
3位パルメザンチーズ7.3mg
4位煮干し7.2mg
5位豚肉レバー6.9mg
6位ゴマ5.9mg
7位牛肩肉4.9mg
8位牛ひき肉4.3mg
9位卵(卵黄)4.2mg
10位牛もも肉4.0mg

食材では牡蠣がダントツで亜鉛を多く含んでいます。
牛肉や乳製品、卵にも比較的多くの亜鉛が含まれています。

 

忙しいあなたへ、亜鉛摂取を助ける食材

亜鉛を毎日摂取し続けるのはとても大変です。
特に、年配の方やベジタリアンの方は肉を食べる習慣が少ないため、慢性的に亜鉛不足に陥りやすいです。
牡蠣を毎日食べるのは経済的にもちょっと、、、

健康主義で肉を食べないようにしているのに、逆に亜鉛不足で不健康になってしまっては元も子もありません。

そこで、肉や牡蠣を食べなくても手軽に亜鉛を摂取できるおすすめ食材を紹介します。

 

卵(卵黄)にも亜鉛が豊富に含まれています。
毎日の食事に卵を1個加えるだけで、サイコロステーキ2個分の亜鉛を摂取することができます。

卵のコレステロールを気にする方もいると思いますが、実は卵に含まれる「レシチン」には悪玉(LDL)コレステロールを低下させ、HDLコレステロールを増やす効果もあります。

「高コレステロールでないのであれば、卵の摂取量は気にしなくても良い」
現在はこのような考え方になってきているようです。

 

粉チーズ

チーズにも亜鉛が豊富に含まれていますが、粉チーズの原料であるパルメザンチーズは、特に亜鉛の含有量が多いと食材です。

サラダやスパゲティなど、トッピングとして粉チーズを使用すれば、亜鉛を効果的に取り入れることができます。

 

ゴマ

ゴマにも亜鉛が豊富に含まれています。
トッピングに使いやすいのも魅力ですね。

また、ゴマに含まれる「セレン」は、抗酸化作用に優れた成分です。
ゴマは免疫力UPやアンチエイジング、動脈硬化の予防にも効果的の健康食材です。

 

サプリメントもおすすめ

亜鉛の効率的な摂取にはサプリもおすすめです。

ただし、上でも説明したように、サプリからの摂取には過剰摂取の危険性があります。
記載されている用法用量を守ることはもちろん、亜鉛を多く含む食材を食べた場合にはサプリの摂取を控えるなど、過剰摂取に注意しましょう。

 

一緒に摂ると効果的な栄養素

亜鉛と相性の良い栄養素を紹介します。

 

ビタミンC

ビタミンCは亜鉛の吸収を助けます。

ビタミンCは抗酸化作用やコラーゲンの合成に必要な栄養素です。
亜鉛と一緒に摂ることで、相乗効果により、丈夫な体を作れます。

ビタミンCは柑橘類や緑黄色野菜に多く含まれます。

 

ビタミンA

ビタミンAと亜鉛は互いに吸収を助け合う作用があります。

ビタミンAには粘膜保護や抗酸化作用があります。
亜鉛とビタミンAを一緒に摂ることで、免疫力UPやアンチエイジングにより効果的です。

ビタミンAは緑黄色野菜や肉類に多く含まれます。

 

まとめ

亜鉛の効果について説明してきました。

亜鉛は正常な味覚、健康な血管(動脈硬化の予防)、男性機能の維持などに欠かせないミネラルです。
不足することで様々な健康障害を引き起こしてしまいます。

現代人は食生活が乱れているため、慢性的に亜鉛が不足しています。

亜鉛を簡単に取り入れられる食材もあるため、積極的な亜鉛摂取を意識しましょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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